小誌は前号4月号で宮城県の「一般競争入札制度」の実態と矛盾について掲載した。この入札制度と相まって県の公共事業が激減しており、今や建設業界は瀕死の状態にある。その実情がどのようなものか、奥田和男・建設業協会会長が慨嘆を込めて吐露した。
−−現在の建設業界の現状は?
奥田 国の場合、ピーク時の平成10年度の一般公共事業費は14兆円だった。それが平成16年度では7.7兆円と55.2%と約半分に落ち込んだ。地方単独事業(国の県・市町村における全体数)もピーク時の平成5年度は17.9兆円あったが、平成14年度には10.1兆円と約56%にまで下がっており、平成16年度はさらに落ち込む見通しだ。宮城県の場合は平成15年度でピーク時の46.1%と、半分以下になっている。
−− この激減の要因は何ですか?
奥田 自由主義経済の中では需要と供給のバランスが崩れると、当然価格に変動が起こる。このことはかつてのオイルショックを思い起こせばわかるだろう。石油がない、トイレットペーパーがないということで、当時は急激に値段が上がった。逆に過剰になると価格は下がる。これが自由主義経済の基本原則だ。
宮城県は公共工事の一般競争入札、いわゆる入札契約制度を平成13年に大幅に改正し、この入札制度の改正と時を同じくして、公共事業費が激減したことによる。それまでの入札契約制度では、一般競争入札は1億円以上(一部は5千万円以上に試行)だったが、これを1千万円以上に引き下げ、しかも入札資格のない者まで参加できるようにした。技術者がいなくても、入札価格が安く提示すれば契約・落札できるようにした。