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Article 6 - 2
2004年
8−9月
第15号
追及!「迫町町道拡幅工事疑惑」
迫町長の総移転補償料はなんと7,051万円だった!
裁判証拠資料から明るみになった二重取り・公金横領の実態

 

 

曳き家・車庫物置を再築・住家物置に

 そのことを示しているのが、平成7年に新築した建物である。町長が提示した証拠資料によると、この建物は1階が物置・車庫で、2階は洋間2間からなる。登記簿によれば、この建物は平成7年6月1日に新築した(その後、町長は平成7年11月30日と更正)。ちなみに登記した日付は平成13年12月28日で、建ててから丸6年余も放置し、その後突如として登記したという、不思議なシロモノである。
  町道拡幅工事が「町道整備事業」として町議会に提案されたのは、平成7年9月議会のこと。とすれば、この時点ですでに町道拡幅工事計画の全体路線は確定していたことになる。町長はそれを知っていて建てたものであり、当然移転補償の対象にならないはずである。

伊藤町長宅。右の2階建ては曳き家したもの。手前の
道路を見ると、 移転しなくてもよかったように思える

  しかも、この建物は町道拡幅工事のために取り壊されて、その後新たに建てたものではない。建ててあったものをそのまま引っ張って移したのである。今回の移転補償料に当たって、町は「構外再築工法」を採用している。国土交通省が監修した冊子『用地取得と補償』によると、「構外再築工法」とは「従前の建物と同種同等の建物を移転先に建築する工法」と記されている。
  つまり、この建物は曳き家補償に当たるもので、改めて建て直すための移転補償の対象からは外れることになる。ところがそれにも関わらず、伊藤町長はこの建物分としての移転補償料を1522万5409円も受け取っているのだ。この建物は25. 5坪だから、1坪当たり約60万円という驚くべき補償額になる。
  これが二重取り・横領でなくて何だろう。
  悪辣なことはまだある。周知のように、建物・不動産には固定資産税がかかり、その種類によって税額が異なる。先に記したように、伊藤町長はこの建物を「物置・車庫」として登記しており、固定資産としての課税標準額は414万4669円。ところが、建物移転補償料計算表によれば、この建物は「住家・物置」として区分してあり、そのため移転補償料は前述したように1522万5409円と法外な額を受け取っている。
  つまり伊藤町長がやったことは、固定資産税は評価の低い「物置・車庫」として登記し、単に引っ張って移しただけなのに、それを再築したものとして、しかも「住家・物置」として多額の移転補償料を取ったということだ。このやり方はまさに「搾取」と言えるものであり、その原資が町民からの血税であることからすれば、「公金を横領した」と言っても差し支えないのではないか。

棟3・棟4は単なる工作物

 町長の不実はまだある。それは町長が言うところの「4棟」のうちの「棟3」と「棟4」である。この2つの建物を町長は「母屋建築当初から存在している」と、裁判資料内で主張している。むろん「棟」と言うからには、それぞれ独立した建物ということになる。

 ところが、この2つの建物は、平成4年度の予備設計図・平成5年撮影の航空写真・平成7年の第3回増築時の配置図・平成10年の第2期測量設計図・平成12年撮影の航空写真のいずれにも存在してないし、建物としての確認ができない。
  しかも、町長が提示した裁判証拠資料によると、この「棟3」「棟4」はそれぞれ独立した物置とはいうものの、残存基礎撤去費が空白になっている。このことはこの2つの建物は独立した建物ではなく、単なる「工作物」に過ぎないことを証明している。となれば、構外再築工法としての補償対象にはならないことになる。
  ところが伊藤町長及び迫町は、この2つの工作物をも独立した建物とみなし、2件合わせて75万939円もの移転補償料を受け取っている。
  要するに、伊藤町長は町道拡幅工事に伴う移転補償料に際して、町の金をあらん限り搾り取ったということである。これが公金を扱う町長が行なったというのだから、呆れるというか、情けなくなるではないか。
  小誌『月刊パロス』は読者と迫町民にお詫びしなくてはならない。以前に小誌が記した「迫町長が6030万円もの移転補償料を取った」という一文は誤りだった。正しくは「伊藤吉衛・迫町長は総移転補償料は7051万5630円だった」と。
  そして最後に迫町民にお勧めしたい。「今後、迫町内で道路工事などで自宅を移転せざるを得なくなった場合は、この『伊藤方式』でやれば二重三重にお金がタンマリ手に入る」ということを。
  但し、「守銭奴」「公金横領」との批判を受けても平気なだけの「厚顔無恥」「鉄面皮」があればのことだが 。
  税金をムダに遣い、財政がどうなろうと町も議会も他人事。その先頭に立っているのが、なんと町長自身なのだ。こんな自治体はどこにもあるまい。
  迫町を含む登米郡8町と津山町は、来年春に合併し「登米市」になる予定である。新市になれば「旧悪」はウヤムヤになると、伊藤町長が考えているとしたらとんでもない間違いだ。「登米市」になっても当然、裁判は続くし、いずれ証人尋問が行なわれる。そのとき伊藤町長がどのように弁明するのか。今から楽しみである。


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