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追及の姿勢がない知事定例記者会見

 毎週月曜日、宮城県庁内で浅野史郎知事の定例記者会見が行なわれている。県政記者会に加盟してる13社の県政担当記者が、知事と質疑応答していく場である。マスコミが日頃、知事の発言として報道しているものは、ほとんどがこの記者会見によっている。
 記者会見の模様は県庁内と県議会に逐次テレビ中継されているが、一般県民は窺い知ることができない。この中継を見ると、果たしてこれがマスコミなのかと、思わず疑わざるを得ない。
 記者会見は知事と記者団が向き合い、記者の質問に知事が答える形になっており、図式的には知事と記者団が゛対決″する場のように見える。だが、実態は「単なる座談」もしくは「知事にお伺いするサロン」でしかない。
そのせいか、知事は時に笑みまで浮かべ、余裕の表情で受け答えしている。
このことは翌日の紙面に報じられた内容からも窺えるだろう。
 考えてみれば、実に不思議な光景である。マスコミとは野党的精神をもって、はじめてマスコミに値する。物事を追及していくことが使命なのだ。そうした場を毎週与えられているのに活用していないというのはどういうことだろう。知事の言い分を単に報道するなら、それはマスコミではなく「広報」である。
 現在、宮城県には課題が山積している。「財政危機をどう克服するか」「深刻な地域医療をどうしていくのか」「仙台一極集中から脱却した県土の均衡ある発展をどう進めていくのか」など、拾い上げただけでもいくつもある。これらの課題に対して、責任をもって実行していくリーダーが知事なのである。
 その知事の生の考えを聞ける場があるというのに、サロン的ムードに浸っているというのは、マスコミに追及する姿勢がないのか、問題を問題とも思わない能力・視点が欠けているとしか言いようがあるまい。
 取材・分析した内容を知事にぶつけ、余裕の知事を立ち往生させるぐらいの質問を発してこそマスコミだと思うが、如何なものだろう。

創刊第1号
(2001.10)
6ページ
掲載記事
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