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| 地域の活性なくしては「地方分権」も成就しない。この活性を推し進めていく旗振り役が、商工会議所・商工会である。小紙はシリーズで各商工会議所・商工会の活動を紹介していきたい。その第2回目は今年創立110周年を迎えた仙台商工会議所である。 |
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創立110周年を数える仙台商工会議所(村松巖会頭)は、国内の商工会議所の中でも老舗に属する。また、仙台市内の事業者規模に伴い、会員数も1万者余りと多く、県都・政令指定都市にあることから、活動規模は広範囲に及んでいる。 事業活動の中心的役割を果たすのは各部会で、小売商業・卸売商業・工業・貿易・理財・不動産・交通運輸・文化観光の8部会と女性会で構成。これらの部会が講演や各地の視察、市長との懇談、さらには部会員内での定例勉強会など、自主的な活動と部会運営を行なっている。こうした積極的な活動は全国の商工会議所の中でも際立っており、「仙台商工会議所の部会活動は日本一活発だ」と評されているという。
一例を挙げれば、不動産部会がそうである。各商工会議所は日本商工会議所の傘下に位置するが、日商はこれまで不動産に関する取り組みが稀薄だった。ところが5年ほど前から、仙台商工会議所の不動産部会では毎年要望書を、日商に提出。これが口火となって各地の商工会議所からも意見・要望が日商に提示されるようになったという経緯がある。
こうした建議要望を行なっていくことは、各商工会議所の大きな役割の一つだが、仙台商工会議所ほど数多くの建議要望をしている会議所はあまり例をみないだろう。例えば現在、仙台市が取り組んでいる「仙台開府400年事業」の一環として、艮櫓の復元と仙台城の石垣修復が進められており、さらには仙台城の全体復元計画も浮上しているが、これらは仙台商工会議所が平成12年に策定・答申した「仙台21グランドデザイン」が契機になっている。 同様に、仙台市は仙台空港の整備拡充と利用の促進、仙台港の需要拡大、仙台都市圏自動車道路の整備促進、地下鉄東西線の開設を重点事業に据えており、これらについては促進協議会・促進期成会による運営が不可欠だが、この点でも仙台商工会議所が中心的な存在と位置づけられている。これらの活動は、仙台商工会議所が掲げる「地域産業の発展のために、地域の声を代弁していく」という姿勢を端的に示したものだと言えるだろう。
一方、商工会議所の大きな役割の一つには、会員への情報提供・コーディネート機能がある。そして、この機能を果たすためには、何より商工会議所を知ってもらう必要がある。そのため今年度から新たな活動として、「一日商工会議所」を実施している。仙台商工会議所に限らず、どの会議所も地域内の商工業者との交流が稀薄になっている。これを打開し、商工業者との連携を深めながら、地元商工業の振興を図ろうというもので、仙台市内の各地区を会頭はじめ会議所のトップクラスが訪ね、その地域で求められてるものや会議所に対しての要望を、懇談を通して把握している。「顔の見えなかった会議所が身近になった」と評価は高いという。
また、中心市街地の活性化と街づくりを推進するため、昨年10月に会議所内に「仙台中心市街地活性化推進機構」を設置。具体的な街づくり事業として、@公共空間等活用事業(空き地や駐車場を利用してオープンカフェやイベントを実施したり、駐輪スペースの設置)、A街の駅創出事業(空き店舗を利用して宅配サービスなどの各種サービスやイベントを実施したり、巨大スクリーンによる情報提供など)、B横丁ネットワーキング事業(個性ある横丁をPRし、集客ゾーンとする)、Cエコマネー実験事業(イベント開催期間にチケットや地域内通貨を発行し、市民参加を促す)、D買物切符事業(広域圏からの集客を図るために、JRや高速バスと連携した買物切符の発行、E商店街情報化事業(買物した商品を自宅まで届けたり、カード利用の買物にポイント加算サービスを行なう)−−を、各商店街とともに企画・検討している。
すでにこの中の公共空間等活用事業では、公演や国体などイベントに合わせて、市内各地の商店街にオープンカフェを開設。「可能性と動機づけの高いものから取り組んでいきたい」と会議所幹部は意欲的であり、市民からも好評を博している。 この中心市街地の活性化は、産業的には商業の活性化と捉えることができるだろう。しかし商工会議所という名称からすれば、工業振興も同じように進める必要があり、この工業振興は県内の商工会議所に共通した課題と言える。
このため仙台商工会議所では「工業を強くしていくために、何をしていくべきか」ということが長年のテーマになっており、その方策の一つとして、「宮城産業機構」や「みやぎ工業会」などの団体と連携。行政を含めた意見交換会の開催や、異業種交流などによる新産業・新規事業の創出についての研究に取り組んでいる。会議所がもつ情報提供・コーディネート機能を生かし、工業事業者に新たな事業のヒントと事業者間同士の交流を側面支援していく狙いである。
幸いにも宮城県は国体、ワールドカップと一大イベントが行なわれ、殊に仙台市は開府400年事業に向けた各種の行事も計画されている。時運を得た今、仙台商工会議所が企画・実施する活動が仙台市の活性化の起爆剤になることはもちろん、その運営方法が他の商工会議所・商工会にとって生きた教材になりそうである。 |
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仙台市は面積783・5平方`で、西は奥羽山脈から東は太平洋の仙台湾にまで広がる、全国有数の広域都市である。
昭和30年代以降、高度成長経済による地方市場の拡大に伴って、中央企業の支店開設が相次ぎ、それが現在の「支店経済機能」を形づくった。また46年の仙台港の開港、50年の東北自動車道の開通、57年の東北新幹線の開業、62年の地下鉄南北線などにより交通体系が整備されたことで、中枢管理機能が高まった。市政100周年の平成元年に東北初の政令指定都市に移行。現在人口は100万人を突破している。
産業的には、従業者数約56万人のうち第3次産業が約83%を占め、ソフト化が進んでいる。卸売機能も集約しており、卸売販売額で東北全体の約4割を占めている。産学連携やベンチャービジネスの気運も盛んになりつつある。
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