商工会議所の活動は一般的には、各部会とその中に設けられている各委員会がメインとなって企画立案や具体的な事業計画を策定。これが会頭・副会頭・専務理事・部会長などで構成される執行部に諮られ、商工会議所の事業計画として決定・実施されていく。
また逆に、仙台商工会議所が取り組んでいる艮櫓の建設のように、執行部で事業決定され、その具体的な計画・実施方法が各部会と各委員会で検討される場合もある。
いずれにしても、執行部と各部会・各委員会が連携した形で事業を推進し、地域の活性を図って いくことになる。
古川商工会議所(狩野寿一会頭)の部会は商業部会・専門サービス部会・工業部会・運輸交通部会・理財部会の5つで構成。今年、平成13年度の事業内容は@地域振興事業、A文化観光対策事業、B商工技術振興事業、C調査広報事業、D会員サービス事業、E創立50周年記念事業に分けられ、全体で40の事業を推し進
めていく計画である。
中でも目玉は創立50周年記念事業。その内容は記念式典・産業祭の開催(11月3日〜4日)・記念誌並びに商工名鑑の発行の3部からなり、とりわけ産業祭には力を入れていく方針だ。
産業祭は「活彩 ふるかわ! まじゃらいん市」と命名。趣旨は「地域の活性化をめざし、商・工・農の連携による『食』を中心テーマに据え、古川市の産業の現状を紹介しながら、今後の地域産業の発展のステップにしていく」というもの。具体的には@各企業・事業所の事業内容の展示、AJA古川や農産物生産者などによる八百屋市と販売、さらには大崎地域の物産の販売−−などを実施していく。もちろん、商工会議所の50年の歩みを紹介することは言うまでもない。
一方、継続事業として行なわれている中で、最も重要視しているのが中心市街地活性化の推進である。中心市街地の空洞化は地方都市に共通する課題であり、古川市もその悩みを抱えている。このため商工会議所としては、活性化を図るために今年度中にTMO(タウンマネジメント機関)による「まちづくり会社」を設立。このTMO構想を基にした事業の実現に向けて、具体的な実施計画を策定。並行して市街の空き店舗を解消していくための賑わい創出事業を支援していく方針だ。
また、経営環境が厳しいことから、中小企業の経営基盤を強化するため、経営相談の指導体制を整備。合わせて経営改善や新規開業への積極的な支援を打ち出している。さらには現在のIT革命に中小企業が乗り遅れないように、ホームページの作成・電子メールの活用など、パソコン研修を実施している。
一方、重要懸案事項として建議要望しているものに、国道108号線東バイパスの整備、国道4号線の4車線化、石巻−酒田間高規格道路の着工がある。この中でも石巻−酒田間高規格道路は、地域経済の活性化と地域間の連携を図る「動脈的アクセス」として不可欠なことから、すでに5−6年前から要望していたもの。現在、石巻・古川・新庄・酒田の4市による地域連携強化促進協議会を発足し、地域連携を進めていくと同時に関係機関に着工の必要性をアピールしていく考えだ。
同じように、宮城大学食材学系学部の誘致と自動車検査登録事務所の誘致についても要望していく計画である。特に後者の宮城大学食材学系学部については、浅野史郎知事が「食材系学部は宮城農業短大に編入したい」旨の方針を表明したが、商工会議所としては「宮城県の主要産業である第1次産業を発展させる上で、今後は食材の研究・開発が欠かせないことから、独立したいた食材系学部の設置は不可欠。それには穀倉地帯の古川市が最適であり、教育機関の地域バランスにもなる」として、再度、誘致運動を展開していくという。
他方、工業振興については、県内の各商工会議所同様に古川商工会議所でも年来の課題になっている。景気の低迷により、新たな地場企業の誕生は望めないことから、県外からの企業誘致を推進していくことになる。このため「企業が立地できるような町づくりをして、工業促進を図っていきたい」という。
古川商工会議所の現在の会員数は約1800社。昨年度10社減少したが、会員数が減ったのはこれまでなかったという。他の商工会議所が会員離れをしていることからすると、結束は固く、商工会議所に期待するものが多いと言える。「新幹線が開通して、古川は賑わうだろうと思われたが、現状は中心部の空洞化など、古川経済は今一つ伸び悩んでいる」とは地元経営者の声。
創立50周年を期に、古川商工会議所のさらなる「地域活性の旗振り役」としての活動が期待されている。